しょうじきしんどい

海老で鯛を釣ろうと思う。いや、海老はもったいないからミミズでいいや。

【免許返納】人生で初めて土下座します。

高齢者ドライバー問題

 

池袋や兵庫等高齢者ドライバーによる痛ましい事故が巷を騒がせているが、どうやら僕も真剣にこの問題について考えなければいけない時が来たようだ。

 

僕には今年で86歳のおじいちゃんがいる。

 

おばあちゃんは10年以上前に他界しており、おじいちゃんは現在一人暮らしをしている。

 

おじいちゃんは歳の割にだいぶ元気で、一度も事故は起こしたことはないし、認知症の気配もない。

 

もちろんおじいちゃんが元気で暮らしていることはとても嬉しいことである。

 

しかし、家族が急に免許返納について考え始めたのは、おじいちゃんのとあるアクションが原因だ。

 

おじいちゃん「今度新車でランドクルーザー買うわ」

 

家族「!?!?」

 

マトモな倫理観を持ち合わせていれば、それは全力で止めにかかるだろう。

 

ただ、おじいちゃんは典型的な高齢者ドライバー脳をしていて、一切購入をやめるつもりはないとのことなので、今週末親戚一同集結しておじいちゃんを説得することになった。

 

おじいちゃんについて

 

おじいちゃんは「俺は事故なんて起こさない」もしくは、「病気にも罹ってないしまだまだ現役」と思っている。

 

たしかに今まで何十年も運転を続けてきて、一度も人を轢いたことがないのだから、ドライブテクニックには相当自信を持っていて、自分は運転リスクとは程遠い所にいる存在であると自負していると思う。

 

そういう人にはリスクの観点から話をしても耳を傾けない傾向がとても強い。

 

新しく車を買うという行動に出ていること自体がリスクのことを考えていない何よりの証拠である。

 

だから、「事故のリスクを考えると〜」みたいな説得は意味がないし、「俺は大丈夫だ!」と言われてしまったら、おじいちゃんの性格を考慮するとむしろ逆効果なのだ。

 

 

自分の孫を殺せますか?

 

「もし僕がどこかの高齢者に轢かれて死んでしまったら加害者のことを許せますか?」

 

86歳でハンドルを握るということはそういうことである。

 

仮におじいちゃんが事故を起こしたとしたら、どうなるだろうか。

 

身内に殺人犯がいるのに、これから僕らは心から幸せになれる日は来るだろうか?

 

家族は一生十字架を背負って生きていかなければならないということを理解しているだろうか?

 

誰かを殺してしまうということは、身内の人生も‘殺す’ということ。

 

それを覚悟しているのであれば、ハンドルを握ればいいと思う。

  

説得するための作戦 (提案)

 

ここまで話をしてもおじいちゃんはまだまだ納得をしないと思う。

 

冒頭で述べたように、「自分には関係のない話だ」の一点張りで簡単に突き返されてしまうのが関の山だろう。

 

人間は歳を重ねれば重ねるほど価値観はより強固なものになっていくものだ。

 

人の価値観はそう簡単に他人が変えることはできない。

 

価値観を変えるための唯一の方法は、‘自分自身が価値観を変える’他ない。

 

だから、家族みんなで土下座をしようと提案した。

 

普通に頭を下げるんじゃなくて、土下座をする。

 

親戚一同大の大人が揃って土下座をするくらいのインパクトがないとおじいちゃんの心は簡単に動かないと思ったからだ。

 

土下座をする行為自体に価値があるのではなくて、この行為を見ておじいちゃんが、「俺免許返納しないとまずいのか!」と自発的に気づいてくれるようにする作戦である。

 

「外出するにはどうしたらいいんだ!足がないじゃないか!」と言われた場合、市バスを利用することを勧めるがおそらくこれは納得してくれないと思う。

 

 

なので、説得の最後の一押しの場面で、親戚一同で「ほんの少しだけど◯万円くらいの交通費は出すよ?」を決めゼリフとして言おうと思う。

 

つまり

今週末、人生で初めて土下座します。

 

結果は追って報告します。