しょうじきしんどい

海老で鯛を釣ろうと思う。いや、海老はもったいないからミミズでいいや。

ナンパは人生を豊かにする唯一の方法(2)~本編~

 

 

ナンパは人生を豊かにする唯一の方法(1)~歴史編~ の続きだ。

 

ここで1つの疑問が沸いてくる。

男性と女性が等しい地位にいるこの世で1番モテるのはどのような男性か?

 

少なくとも槍が使える男性ではなさそうで、十文字幻斎先生のように超能力が使えたところでモテないのは本人が証明している。

 

僕の答えはずばり、’軟派の男’が1番モテると思う。

つまり、ナンパができる男こそ1番モテるのだ。

 

1.ナンパラドックス理論

 

僕が提唱するのはナンパとパラドックス(逆説的)を掛け合わせた「ナンパラドックス理論」だ。

 

今の時代においては語源が持っていた本来の意味と、現在の意味では全く逆の意味あいになっていると思う。

 

例えば、HUBのような男女が入り乱れる大衆バーで、男3,4人で固まってウジウジしている集団を見かけたことがあるだろう。

 

目の前を歩く女性の胸や尻を眺めては吟味を繰り返し、結局最後まで1組も声をかけない。

無駄に時間とお金を浪費して帰路に着く。

 

彼らはHUBに来ている時点で少なからず出会いを望んでいるにも関わらず、潜在的な欲望を露出することが恥ずかしくて仕方ないのだろう。

 

僕から言わせればそんなのはただの軟弱者だ。

 

紳士たる者、女性の1人や2人の連絡先を聞けなくてどうする。

 

欲望に身を任せて、振り切ってナンパする方がよっぽど男らしく、「硬派」なのだ。

 

つまり、ナンパをする人こそ「硬派」で、ナンパをしない人こそ「軟派」ということだ。

 

僕はこの仮説に「ナンパラドックス理論」と命名した。

 

 

2.ナンパの効用

 

前記事の男女の歴史を見ていくと、その時代にあった価値を提供できる人だけが力を持つことができ、力を持つ者に異性は惹かれていくのだ。

 

「ナンパをすること」は得るものが非常に多い。

硬派から軟派になることで、男性は女性への理解力が高まり狩猟能力も上がる。

 

それにより優れた子孫を残す事が可能になるのだ。

 

僕が路上に出てからまだそんなに月日は経っていないが、ナンパを通じて目の前の女性のことを知るのではなく、女性という写し鏡を通じて自分自身がどんな人間かということを知ることができた。

 

3.世界のナンパ研究

 

世界に目を向けてみると、PUA(Pick Up Artist=ナンパ師)と呼ばれる人たちがオンラインコミュニティを通じて、自身のナンパテクニックを日々世界中に発信している。

 

フランス人の人類学者メラニー・グラリエ氏(女性)は、PUAを対象に3年間という長い歳月をかけて彼らと一緒に過ごし、行動を観察するフィールドワークを行った。

 

グラリエ氏は2016年に『子供への愛着 ファザーリングの人類学』とういう講演を日本で行い、2017年には『Alpha Male』という著書も出版した。

 

この著書で示されたことは、『PUA』と呼ばれるナンパ師にとって、ナンパの目的は、単に女性を誘惑することだけではないということだ。

 

彼らの目的は、女性を誘惑することという共通の目的を通して、小さなコミュニティを形成し、互いに男性から「すごい男」だと認められることだった。

 

実際には男同士で集まって、楽しい時間を過ごしたり、ヒエラルキーで上位に立つことで自尊心が満たされる人たちの集まりだった。

 

彼らはナンパ仲間について語るときは異性の恋人よりも大切にする傾向があった。

 

彼らは「女性たちと枕を交わしたい」異性愛者であり、同性愛者を差別する。

 

しかし、同じコミュニティ内の友達について語るときは「こいつ、かっこいいだろ」とか「こいつのそういうところに惚れてるんだ」とか「彼女といるより、こいつと一緒にいた方が楽しい」と口にする。

 

同性愛者を毛嫌いする一方で、男友達を自分の恋人のように表現する。そこに「ナンパ師のパラドックス」があるのだ。

 

ナンパは性欲を満たすだけの行動ではない。

 

性別の壁を超えた人と人の繋がりを形成し、自分自身を成長させてくれる機会なのだ。